日本相撲協会

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過去の展示

本場所
 ~番付発表から千秋楽まで~

展示期間 令和2年(2020)2月18日(火)~4月17日(金)

 大相撲の本場所は、東京・大阪・名古屋・福岡の4都市で年6場所が開催されています。本場所の勝敗によって番付が昇降するだけに、土俵上では熱戦が繰り広げられます。
 毎場所異なる番付編成で行われる本場所ですが、その始まりから終わりまで一貫して同じ段取りで進行します。御免祝により本場所の開催が発表され、番付発表、土俵築、土俵祭で準備を整え、初日を迎えます。千秋楽まで15日間、取組が行われていき、優勝力士の表彰、出世力士手打式と土俵にお祀りした神様を天にお送りする神送りの儀式により本場所が終了します。
 今回は本場所の始まりから終わりまでの各シーンを振り返りながら、それぞれの場面で使用される大相撲ならではの道具をご紹介します。

土俵祭
1 土俵祭/令和2年1月11日
 初日の前日に土俵の安泰を祈願して、神を土俵に招く儀式。立行司が祭主をつとめる。勝負や土俵の由来を言上する「方屋開口(かたやかいこう)」や、勝負に関連して縁起のいい品を土俵に埋める「しずめもの」などを行う。三役以上の力士、協会役員らが出席する。
佐田の山晋松使用の化粧廻し三つ揃い
2 佐田の山晋松使用の化粧廻し三つ揃い
 横綱が土俵入りの際に締めるもので、太刀持ち・露払いと合わせて3本セットとなっている。風神・雷神は前田青邨(まえだせいそん、1885~1977)によるデザイン。
 佐田の山晋松(1958~2017)は、長崎県新上五島町出身の50代横綱。細身な体格ではあったが、熱心な稽古と努力を積み重ねて激しい突き・押しを体得。名門・出羽海部屋から柏戸・大鵬に対抗する存在として注目を集めた。
鳳谷五郎横綱土俵入り使用の太刀拵
3 鳳谷五郎横綱土俵入り使用の太刀拵
/梨地下塗桐車と藤紋散蒔鞘絵衞府太刀拵
 横綱土俵入りの際に、付き従う太刀持ち力士が右手に掲げ持つ。武家において、主人の太刀を小姓が持っていたことの名残と言われている。
 鳳谷五郎(おおとりたにごろう、1887~1956)は千葉県印西市出身の24代横綱。スピードある取り口と強い足腰を武器に、横綱へと昇進。大正期の相撲界で活躍した。
27代木村庄之助使用の軍配
4 27代木村庄之助使用の軍配
/津軽塗
 行司の持ち物の一つで、取組の勝ち力士に軍配を差し上げる。形状は、丸い形をした「たまご型」、真ん中がくびれた「ひょうたん型」の2種類がある。材質は、紫檀(したん)・欅(けやき)・樫(かし)など。
 27代木村庄之助(1925~)は、岩手県盛岡市出身。堅実な裁き、名乗り上げに定評があり、木村庄之助を13年にわたって務めた。
大蛇山酉之助の天皇賜盃レプリカ
5 大蛇山酉之助の天皇賜盃レプリカ
/大正15年5月場所
 賜盃は高さ107cm、重さ29kgの純銀製(台座を除く)。幕内最高優勝力士は賜盃を授与されるとともに、その台座にあるプレートにしこ名が刻まれる。本人には、小型のレプリカが贈られる。
 大蛇山酉之助(おろちやまとりのすけ、1897~1956)は、秋田県羽後町出身の前頭筆頭。柔軟性のある身体で、左四つ、寄り、投げ、外掛けと多彩な技を駆使して、三役未経験ながら平幕優勝を飾った。
神送りの儀式
6 神送りの儀式
/令和2年一月場所千秋楽
 千秋楽の表彰式後に行われる儀式。その場所で新序出世披露を受けた力士が土俵上で御幣を持った行司を胴上げし、土俵祭でお祀りした神様を天にお送りする。
 このほか、御免札(平成17年1月場所)、北の湖敏満使用の着物、若乃花勝使用の不知火型横綱、東京都知事賞レプリカなど、約100点の資料を展示しました。

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