日本相撲協会

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過去の展示

衣装に見る大相撲の世界

展示期間 平成29年(2017)1月4日(水)~2月17日(金)

 まげに着物をまとってさっそうと歩く力士の姿に、「粋」を感じる方も多いと思います。まげや着物、雪駄などで日常を過ごす力士は、現代社会の中で、江戸時代の雰囲気を伝える数少ない存在となっています。
 今回、力士の衣装や締込のほか、土俵周りに欠かせない行司や呼出し、まげを結う床山が使う道具などを展示します。それぞれの職域において、古くから使われてきた衣装や道具は、大相撲が単に競技としてあるのではなく、伝統や様式による美しさに彩られた世界であることを示しています。
 この展覧会から、大相撲の「粋」をご堪能いただければ幸いです。

谷風梶之助使用の帷子
1 谷風梶之助使用の帷子(かたびら)
 谷風梶之助(1750~1795)は、宮城県出身の第4代横綱。仙台藩の抱え力士で、寛政期の相撲界をライバル・小野川喜三郎とともに盛り上げた。この帷子(麻や木綿などでできた夏用の単衣の衣類)からは、身長188cm・体重160kgの体格がうかがえる。子孫が仕立て直しているため、谷風着用当時よりも小さくなっている。
稲妻雷五郎使用の締込
2 稲妻雷五郎使用の締込
 稲妻雷五郎(1802~1877)は、茨城県出身の第7代横綱。出雲藩の抱え力士で、文政から天保の相撲界で阿武松緑之助と競い合った。書や俳句、相撲への戒めを説くなど人格者としても知られる。江戸時代中期から明治時代までは、締込とさがりが分かれてなく、長さも短い。
19代式守伊之助
3 19代式守伊之助
 19代式守伊之助(1886~1966)は、茨城県出身。栃若時代に、「ヒゲの伊之助」の愛称で親しまれた名行司。今回の展覧会では、写真の装束、烏帽子、軍配を展示している。
明治23年(1890)五月場所番付
4 秀男使用の白扇
 呼出し秀男(1949~)は静岡県出身。平成20年1月場所から平成26年11月場所後の停年退職まで、立呼出しを務めた。白扇は、呼出しが力士を呼び上げる際に使用する。
 このほか、19代横綱・常陸山谷右衛門使用の羽織、大善尊太使用の控え座布団、10代式守与太夫使用の装束、呼出し寛吉使用の着物、27代横綱・栃木山守也使用のかばん、床精使用の床山道具、そのほかをあわせて98点の資料を展示いたします。

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